乙女ときどき予知者




「つーか倒れたとか梓も大袈裟に言い過ぎ。普通に保健室まで歩けたし」


『なんで体調が……?』


「んー言わなきゃダメ?」



宙が甘えてる―……?



『うん!』



―……。



『まだ治らないんだね……』



「やっぱり、かっこ悪いよな……」



沈む声……。



電話ってこんなに感情が読み取れるんだ……。



『かっこ悪くないし、あたしは治らない方が良いな。宙、顔も性格もかっこいいから離れてると不安になるから……。他の女子に触れないなら安心だよ……』