乙女ときどき予知者




「りっちゃん……3人だけにさせてくれない?」



真士は一歩前に出た。



『しん……じ……?』



「仕方ないな。屋上で一休みしてるから終わったら呼んでね?」



―……ガラガラッ。



りっちゃんは保健室を出ていった。



保健室は静まり返った。


『……話って……?』



沈黙に耐えられなくなって、あたしから話を切り出した。



真士は一呼吸置いて口を開いた。



「梓は複雑かもしんねーけどちゃんと受け止めろよ?」



なんなの……?



嫌な感じがする―……。


「宙……疲れるとこ悪いけど、ちゃんと聞け」



珍しく真剣な顔つきになる真士。



「早く言えよ?」



タオルを取りムクッとベッドから起き上がった。