乙女ときどき予知者




「てなわけで、測らせてね?」



厄介だな。



「えー梓やってくんねーの?」



衣装はこれが嫌なんだよな。



まぁ梓にやってもらうだけましだな。



「仕方ないでしょ?あたしは宙の測らなきゃだもん。代わりにすみちゃんにやってもらうから」



「梓が二人測れば良いじゃん!」



『いい加減諦めなよ』



他の女子がいるから言葉遣いは丁寧。



「ごめんね、梓じゃなくて……」



『百川さんは気にしなくで?真士がわがままなだけだから』



「あっ、うん。ありがとう」



「じゃあ測るよー?」



「あんま、触れないようにするから我慢して」と小声で梓が呟いた。



優等生ぶるのも面倒だな。



良い子にしてれば先公は寄ってくるし、ぶりっ子が寄ってくるし、良いことねーな。