麻理菜side★
『辛いのに話してくれてありがとう……』
ずっとあの夢が引っ掛かったままだった……。
「んで、何でお前が泣くんだよ」
あたしの中で夢の続きを描いた。
『……涙もろいの……』
きっと泣いてた男の子は、たくさんの人から支えられて今は笑ってるんでしょ―……?
ねぇ―……?
夢で泣いてたのは……。
宙、あなたなんでしょ―……?
『これからは辛い時も……楽しい時も……一緒に過ごそうね……?』
「あぁ、そうだな……」
宙は優しく微笑んだ。
涙は枯れることなく溢れ出す……。
一人じゃ止められなくても必ず止まるよ―……。
誰かの大切な想いがあれば―……。

