乙女ときどき予知者




―……宙は俺たちの子供じゃ"ない"。



なに……言ってるんだ……。



俺は……親父と母親から産まれたはずだろ……?


『……うそ……だろ……?』



「嘘じゃない。どっちにしろ別れるならはっきりさせよう」



―……バンッ!!



「何言ってるの!?宙はあたしたちの子供よっ!!」


テーブルを勢いよく叩きつけ母さんは立ち上がった。



「なら、お前は宙の血液型知ってるのか?」



「そ、それは……」



母さんは親父の問いに黙り込んだ。



俺だって知らない……。