乙女ときどき予知者




―……数ヵ月後。



親父に話があると呼び出された。



俺の嫌な予感は大体当たる。



「落ち着いて聞いてくれよ?」



親父の真剣な眼差しにただならぬオーラを感じた。



「宙は知ってるんだろう?」



主語なくなってなんのことかすぐに察した。



『あぁ……』



「離婚することにした。問題はお前だ。」



悪いことをすれば、いずれ見つかる。



嘘をついてもすぐにバレてしまう。



そんなのは当然だ。



『俺は……「宙はお母さんと来るわよね!?」



「問題はどっちにつくかじゃない……宙、落ち着いて聞いてくれ……」



俺は親父の言葉に耳を疑った。