そうだ……。 お母さんの写真がない!! 家族写真がない……。 「麻理菜?」 宙が戻ってきた。 『あっ!お茶ありがと』 「ん」 何事もなかったように笑いかけた。 でもどうしても宙には見破られるの。 「どうした?」 ……ほらね。 「……写真……か……」 悲しそうに写真を見つめる。 何があったの……? 「そーいや大事話ってなに?」 小さく呟いて宙はベッドに座った。 宙の気持ちが分かった今ならちゃんと言える。