乙女ときどき予知者



「誰から!?」


心奈チャンが身を乗り出して聞いてきた。


『梓だ……』


「なんて?」


『今から行くから待ってろよ!?……だってさ』


「今授業中ですよ?」


梓のことだから先生蹴っ飛ばしてでも……。


「心奈、あたしたちは上にいよう。邪魔したら意味ないし」


「ラジャー♪」


そう言って二人は梯子を昇っていた。


出ていく方向性はないのか。


俺、今日死ぬかもしれない……梓によって。