乙女ときどき予知者




俺たちは目を合わせ、ゆっくり唇を重ねた―……。



彼女の唇は柔らかく冷たかった。



「唇冷たいよ」



麻理菜は俺に笑いかける。



『お前だって冷たいじゃん』



「ほら、温かいうちに食べな……んっ」



俺は麻理菜にキスをした。



深く深く……。



『俺は肉まんよりお前がいい……』



「……っ……」



俺たちはお互いに冷えた身体を温めるように何度も何度も唇を重ねた―……。



潤んだ瞳も柔らかい唇も麻理菜のすべてが愛しい―……。



ずっと一緒いたい……。



離れたくない……。