乙女ときどき予知者





「行かねーの?」



宙は頬を赤く染め、目を合わせない。



『宙の照れ屋!』



「へー……家に直行するかー?」



『えっ!?そんなことこれっぽっち思ってないよ!!』



あたしは手でこれっぽっちを表現する。



「はいはい。時間がなくなるからさっさと行くぞ」



なんだかんだ言って結局わがままに付き合ってくれるんだよね!



『はーい。センセー♪』



宙に駆け寄った。



他愛ない話をしながら歩いた。