乙女ときどき予知者




「しかも宙なんて分かってないからタチ悪いよ!」



結局……



『何の話してんの?』



頭に?を浮かべていると右隣にいた麻理菜の後ろからひっこっと斯波が顔を出した。



「では、宙先輩♪もし麻理菜がイジメられたらどうしますか?」



まるでテレビのインタビューをしてかのようなノリで聞かれた。



手はマイクのつもりなのかグーにして俺に差し出す斯波。



笑顔で。



アナウンサーになればいい。



じゃなくて……麻理菜がイジメられたらか……。



そりゃあれしかないだろ。



『……俺が守ってみせる……』



これだけだろ。