乙女ときどき予知者




「じゃあ今度こそ……友達になろう?」



『もう友達なんていらない……真琴に関わらないで。ママの邪魔もしないで!』



真琴は紗知たちを残し、屋上をあとにした。




「……真琴」



階段の下でひーくんが壁に寄りかかっていた。



待っててくれたんだ……。



『ひーくん!』



真琴は階段を掛け降りた。



『助けてくれてありがとう』



「俺は何もしてねーよ。真琴が頑張った結果だろ?ほら、帰るぞ。梓と真士が待ってる」



ひーくんは「ん」と手を差し出した。



真琴は『大好き♪』って言って手を握った。



差し出された手はすごく大きく見えた……。



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「宙先輩カッコいいし優しいね!!」