乙女ときどき予知者




―……パシッ!



あれ……?



押さえられた力が弱まってる―……?



恐る恐る目を開けると紗知の顔は真っ青になっていた。



紗知だけじゃなくて腕を押さえていた子たちの顔色一緒だった。



何が起こってるの―……?




「……お前らいい加減にしろよ?強い人間なら、武器なんてもんは必要ねーはずだろ。それにイジメをやっても何も解決しねーだろが!」



「今井先輩……!」



「それとも俺のいとこって分かっててやってんのか?お゛ら、文句の一つでも言ってみろ?」



『……ひーくん』