乙女ときどき予知者




「ホント今日の真琴は強気だね。じゃあこれを見てもそんなこと言ってられるのかな?」



彼女はカバンから何かを取り出した。



「これがなんだか分かる?」



一瞬自分の中でも時が止まった気がした。



「あたしが真琴の邪魔な髪を切ってあげるね。あっ、そうだぁ♪モデルの娘なら、ついでにヌード写真でデビューしよっか!」



うそ―……。



人間の考えることじゃない……。



『……っ……離して!!』


両腕を押さえられた。



『離してよ!?自分一人じゃ何も出来ないくせに!!だから集団で攻撃して……この卑怯者!!』



振りかざしたハサミ。



「そのまま頑張ってよっ!?」



迫り来るハサミ。



もうダメだっ―……!!



とっさに目をギュッと目を閉じた。