乙女ときどき予知者

「今日はずいぶん強気だね。記憶戻ったんでしょ？」



『真琴は戻りたくなかったけどね』



数冊の教科書とノートを持ち、机にﾄﾝﾄﾝと音を立てて揃えた。



「そぉ？あたしは嬉しいよ」



『……。』



「じゃああとでね……今日は――……」



ﾆｺｯと微笑み、他の友達のもとへ戻っていった。



あたしを試してるのかな……？



わざわざ場所を伝えるなんて―……。



―……今日は"屋上"で遊ぼうね―……。



真琴が逃げると思ってるの？



今までの自分ならそう考えるかもしれない。