乙女ときどき予知者





「ん?」



先生は書類から真琴へ視線を移した。



『紗知と戦ってみる!』



先生は何も言わずじっと真琴を見つめた。



まるでその意志を試すように―……。



真琴もそれに応えるように先生をじっと見つめた。



数秒間をあけ、先生はフっと口角を緩ませた。



キィーと音をたてて、真琴に近づいた。



隣に立つと先生は手招きをした。



頭に?を浮かべ先生に歩み寄った。



「あのね――――……なの」



すると先生は耳元であることを教えてくれた。



それが言い終わると先生はニコッと微笑んだ。