乙女ときどき予知者





ママは真琴に抱きつき、「真琴にママって呼ばれるのが一番嬉しいよ……」って言った。



そっか……。



記憶のない真琴はママじゃなくて"お母さん"だったもんね。



「真琴が生まれてはじめて喋った言葉が"ママ"だったんだよ」



『パパ……』



ママの隣に立つパパ。



なんだか久しぶりのパパ。



『ママにとっては止まったままの時間だったんだね……』



"ごめん"じゃなくて、今言うことは……。



『パパ、ママ"ありがとう"大好き!』