乙女ときどき予知者





この前と同じ……。



「頭が痛いの?もうすぐ記憶が戻りそうなんだね。じゃあ次会うときは楽しみだね。またね真琴♪」


―……ドンッ!!



そうだ……。



悪夢のような日々が嫌で……何も言えない自分が嫌で……。



もう生きることが辛くてこの世がなくなれば良いって……。



だからすべてを忘れたんだ……。



思い出したくないのに思い出してしまった記憶。



頭にボールが直撃し、真琴はそのまま床に倒れ込んだ。



そしてそのまま意識は失った―……。