だけどそんなすぐに許せる事じゃない。 でも紗知チャンにも何か事情があったのかもしれない。 たとえ事情があろうとなかろうあたしが受けた苦しみには変えられない。 けど彼女が謝ると言うのであれば、拒否する必要はどこにもない。 ならば……。 『……もうイジメないなら』 紗知チャンはあたしの手を取ってこう言った。 「ほんとぉー?許してくれてありがとっ!これからは気の緩せる友達だよ♪」 さっき泣いたとは思えないくらい明るく笑った。 本当に先ほど謝った言葉はそう思っているのか危うかった。