乙女ときどき予知者




「……真琴、顔上げて?」



あたしは指示通り顔を上げた。



逆らったら何されるか分からない。



だから無視することは出来なかった。



「真琴、今までごめん!」



『……えっ?』



紗知チャンが謝った……?



「たくさんひどいことしてごめん……あたしどうかしてた……こんなに傷つけて……うっ……すぐに……っ……許してもらえる……ヒック……なんて思ってないけど……うっ……真琴と……友達に……ヒック……なりたい……」



泣き出す紗知チャン。



本当はいい子なのかも……。