乙女ときどき予知者

『……まぁまぁかな』



これが一番近い感想だ。


「……そう。これから慣れていけば良いわ。困ったことがあったらちゃんと言うんだよ？真琴にはもっと甘えて欲しいな。それがお母さんの喜びだから」



まだ、甘えていいの……？



あたしたくさん迷惑かけてるよ……？



お母さんは優しい瞳であたしを見た。



でも瞳の奥はなんだか悲しそうに見えた。



どうしてそんな瞳をするの……？



「じゃあお母さん仕事行ってくるね」



『お母さん……』



「んー？」



扉に向かうお母さんを引き止めた。