乙女ときどき予知者





「そうね……本人が一番印象に残っている物が"カギ"になることが多いわ。でも……」



先生が言葉を詰まらせる。



その理由は俺も分かっていた。



『たとえ記憶が戻ってもそれが真琴の為になるのか……ですよね?』



「えぇ、記憶が戻ることは良いことだけどイジメの記憶も残ることになる……それが恐いわね」



『……辛い記憶があっても楽しい記憶で埋めればいい。俺はそう思います』



俺が梓と真士に支えられたように……今度は真琴を支えてあげればいい。


「今井クンの言う通りね。思い出はどれだけあっても邪魔にはならないわ」


ニコッと微笑んだ。