乙女ときどき予知者




誰っ!?



その場に倒れ込む帝雅。


「大丈夫かっ!?麻理菜」


宙先輩……!



あたしに駆け寄り口に詰め込まれたハンカチを出してくれた。



『ゲホッ……ゲホッ……宙先輩……っ……うっ……』


―……ギュッ。



「お前が無事で良かった……」



えっ……?



『宙先輩……?』



なんで……。



なんであたしを抱き締めてくれるの―……?



「怖い思いばっかさせて悪かった……」



だんだん力が込められる。



先輩の胸の中はどうしてこんなに安心できるんだろう……。



『なんで……先輩が謝るんですか……?』



悪いのは全部あたしなのに……。



「俺が……俺がこれからはお前は守る……」



それってどうゆうこと―……?



「麻理菜。俺はお前が好きだ」