乙女ときどき予知者




なんで……。



あたしはただ……。



宙先輩が好きなだけなのに……。



真琴……あたしが何したの……?



―……グイッ!



屋上に向かってる途中背後から腕を引っ張られた。





『えっ……?』



―……ドンッ!



『……いっ!』



その上、壁に引き寄せられ、手で口を抑えられた。



誰っ……!?



徐々に近づく影。



「よぉ……テメェー昨日はよくも蹴ってくれたな……?」



……帝雅!!



口を抑える手を両手で剥がそうとするけど敵わない。



『んーんー』



「麻理菜お前バカじゃねーの?男に敵うわけないだろ」



鼻で笑う帝雅。