乙女ときどき予知者




ギャルは動揺を隠すように対抗してきた。



隠しきれてないけどな。


『別に美人は今関係ねーだろ!?説教だって悪いことをしたからしてやてんじゃん!!』



たくっ、コイツらと話してると殴りたくなる。



それにきりがない。



もう帰ろう。



振り返ると麻理菜は後ろにいなかった。



―……ドンッ!



「きゃっ!」



『麻理菜!』



麻理菜は涙を流し廊下を走っていってしまった。


追いかけなきゃと思った瞬間、目の前にアイツが現れた……。



『真琴……』



「おはよう心奈チャン♪麻理菜泣いてたけどなんかあったの?」



清々しい満面の笑みを浮かべる真琴。



気安く心奈チャンなんて呼ぶんじゃねーよ。



『あ゛?なんかあった?じゃねーよ。全部実口と手を組んで仕組んだんだろ!?昨日のことも!写真も麻理菜を泣かせたのも全部テメェーのせいじゃねーのか!?』



真琴の胸ぐらを掴んで、睨み付けた。