「じゃあ実口クンが迫ったって言うの!?」
実口が好きな女子たちが麻理菜を責め立てる。
麻理菜もこんなのはじめてなはず。
しっかりあたしが守らなきゃ。
黒板から離れ麻理菜のもとへ近寄った。
『いい加減やめなよ。女の争いほど醜いものはないよ』
女の争いは醜い。
文句の擦り合いだから。
「なんですって!?部外者黙っててよ!!」
『アンタたちバカなの?あたしは麻理菜の幼なじみなんだけど?16年の付き合いなの。それのどこが部外者よ。第一、なんで麻理菜が悪いって決めつけるわけ?』
「だってしゃ……『写真が何?写真があっても証拠にはならないじゃん』」
小さな脳みそで考えやがれ。

