乙女ときどき予知者




『なんか重症ですね……』



「これはloveの方かもしれないな」



「そっかぁ。とうとう宙にも春が来たかぁ♪」



これから秋になるけどね。



―……ブー……ブー。



ポケットに入れたケータイが震えた。



もぞもぞケータイを取り出した。



悠樹かなぁ……?



でも部活の終わる時間はまだだし……。



―……カチカチ。



そう思いながら操作する。



「悠樹から愛のメールが届いちゃった?」



ニヤニヤ顔を緩ませる梓。



送り主は麻理菜からだった。



『違いますー麻理菜からだし』



校内ならさっさと来れば良いのに。