乙女ときどき予知者




『勝手に心を読まないでくださいよ』



「いや、今回は顔だけど」



どっちにしろ怖いから。


てか問題はそこじゃない。



『こんなにショック受けてるのはとうとう好きになったからですか?』



こんな話をしているのに宙先輩はボーとしぱなっし。



「さぁ〜……気づいてるかどうか俺らにも分からないんだよね。全然話してこないから」



これは意外かも。



『先輩たちならそーゆうの聞き出すと思ってましたよ。てかそれこそ心読めば良いじゃないですか』



「俺、エスパーじゃねーもん。丸見えのやつしか分かれねーもん!」



真士先輩が拗ねた素振りを見せる。



全然拗ねる気がないのにね。