心奈side★
生徒会室の前で立ち止まる。
なんだろう……。
この胸騒ぎは……。
―……ガラガラッ。
「あっ、心ジャーン。朝振り♪」
「なに飲む?」
『第一声がそれですか。じゃあ……ミルクティーで』
「麻理菜は帰ったのか?」
宙先輩が申し訳なさそうに聞いてくる。
まぁあんな逃げ方したら誰でも心配するか。
『なんか漫画を忘れたとかで教室に取りに行ったんですけどあとで来ますよ』
「あぁ、そうか」
あれ?
漫画にツッコまないの?
『……珍しい』
「声に出てるけど何が?」
「宙が漫画にツッコまないから心奈チャン驚いてるんだよ」
真士先輩が思ってたことを代弁してくれた。

