乙女ときどき予知者




「あーお前ら……特に男子良く聞け!」



「なになに!?まさかの転入生!!」



嫌な予感……。



「おっ、鈴木鋭いな。その働きを授業に使え」



「ムリ!!」



「即答かよ。まぁいい。入ってくれ」



「はい」



一気に男子が騒ぎ出した。



うそでしょ……。



入ってきた女の子に目を疑った。



だってあたしが知ってる"真琴"にそっくりだから―……。



茶色っぽく緩く巻かれた長い髪、パッチリとした二重の瞳、細くて長い腕と足、小柄な女の子。



なっちゃんが彼女の名前を黒板に書いた。



その途端、女子も騒ぎ出した。



「ねぇ麻理菜……もしかして……」



心奈も気づいたらしい。


あたしたちが知ってる"真琴"は今目の前にいる彼女だと確定した時だった。