乙女ときどき予知者




念のため……



『じっとしてろよ?』



「えっ?」



俺は麻理菜のおでこを触った。



いつもなら赤くなる。



でも青くなる一方だった。



『お前……だいじょ……』



―……バシッ!



「ぃやっ……!」



おでこを触っていた手を振り払われた。



『あっ、わりぃ……「あっ……!す、すいませんでした……!!」



麻理菜は俺に深く頭を下げ、走って行ってしまった。



「すいません!また学校でっ!!麻理菜待ってよ〜」



『あっ、おい……』



斯波が軽く頭を下げ、麻理菜を追いかけ走っていった。