乙女ときどき予知者




―……バタンッ。



「新学期そうそう怒られたね」



『お恥ずかしい……』



「まぁ全部寝癖を恨むのね」



心奈が舌をべーと出した。



『……ちぇっ』



頬っぺたを膨らませた。


「……そーいえばさー……」



人の頬っぺたをツンツンしながら話を進める心奈。



『んー?』



「昨日の話聞かせてよ?ついでにどんな夢見たの?」



やっぱその話来ますよね……。



話すの気が重いな……。


『じゃあ夢の話からするね……』



しかも悪夢ね……。



―……。



「んーだから泣いてたんだ……」



……へっ?



『あたし泣いてたの!?』


「うん、泣いてた。んで予知は?」



「あっ、うん」