乙女ときどき予知者




「……はぁ!?」



2回も言わなくてもいいじゃん!



「もっと早く言いなさいよっ!じゃあちゃっちゃと作らなきゃじゃない」


さっきの一言で半ギレでバタバタするお母さん。


それを見て静かに階段を登る。



―……バタンッ!



『……梓の嘘つき……』


言ったじゃん。



"女嫌い"って―……。



―……ギシッ。



ベッドに倒れ込んだ。



でも梓は嘘をつくような人じゃない。



あれは確かに予知通りだった……。



じゃああたしが見たものは事実。



『分かんないよ……っ……ヒック……』



今は予知なんて外れればよかったのに……。



それしか思えなかった―……。