乙女ときどき予知者




立ち上がるとみんながニヤニヤしながらこっちをみてる。



「梓の顔さ。緩みすぎて溶けるんじゃね?」



「失礼なっ!溶けないし」



梓の頬っぺたを引っ張ってる。



うわー痛そう。



「まだ本人が原因だって気づいてないんだねー」


隣に心奈が来た。



『佐藤クン放置していいの?』



「ん。カッコよかったよ。宙先輩」



『えっ?なにが?』



あたしのいない間になにが!?



「アンタ溺れたじゃん?」



『うん』



「悠樹も行こうとしたんだけど宙先輩が先に走り出したんだよ」



『えーあたしも見たかったなぁ』



頬っぺたを膨らませて心奈をみた。