乙女ときどき予知者




麻理菜side★



―……な。



誰……?



―……りな。



誰の声だろ……。



―……麻理菜!



ゆっくり目を開けた。



『ここ……な……?』



「麻理菜!!」



体を起こすと心奈が抱きついてきた。



『心奈?』



「……本当に心配したんだよ……ごめん……あたしが近くにいたのに防げなくて……溺れるの……怖かったよね……?」



あぁ……溺れたんだ。



分かってたのに防げなかった……。



『心奈は謝らなくていんだよ?悪いのはあたしなんだから……心奈は何も悪くないよ』