乙女ときどき予知者




「麻理菜浮き輪がないと泳げないんです」



「「は?」」



「「えっ?」」



バカだろ!



アイツ泳げないのにそのまま行ったのかよ。



「そーいや顔出さないね」



「どうしよう……あたしのせいだ。あたしがちゃんと見てなかったから」


「俺が行く!」



『いや、俺が行く。お前は斯波といろ!』



「宙急げっ!!」



わかってるつーの。



こんなに心細くなったのはいつぶりだろう……。


気づいたらいつも隣にいた。



いつも明るくて生徒会を支えてくれた。



よくわかんねーけどこんなに人を失いたくないと思ったのは初めてだ。