乙女ときどき予知者



振り向くとボールを落とし、目を見開く麻理菜がいた。




なんつーか……タイミング悪いな。



「梓は信じてたのに!!」


「えっ?これあたしが悪いの……?」



砂を弄りながらいじける麻理菜。



……ったく。



『麻理菜』



「はい……?」


俺は……



『お前は今のままで十分良いと思うけど?』



「……へっ?」



一気にパァァと明るくなった。



元気になったか……?



「梓っ!焼きそば食べるよ!?」