乙女ときどき予知者




―……ガタッ。



梓が扇風機の前に凉しんでいるといきなり声をあげた。



「あっ、そうだ!」



「梓どうしたの?」



「ねぇねぇ海行こうよ!?」



「うみー?行く行く!!」


「唐突だな」



「悠樹も誘ってさ!」



『結局今涼しくなる方法はないんだ……』



「わー!!楽しみ……」



あれ?



今麻理菜の動きが止まったような……?



久々に予知見たのかな……?



『麻理菜?どうかした?』



「えっ?あー……スイカも良いなって思ってさ♪」



笑って言ったけど一瞬青ざめた顔をした。



教えてくれないなら聞き出すまで。



麻理菜に無言で手招きした。



「心奈どうしたの?」



まだしらばっくれる気か。



『どんな予知見たの?』


宙先輩がいるから小声で聞いた。