乙女ときどき予知者




『今日は甘口ですね』



「夏休みぐらい甘やかさなきゃな」



ワイワイ水を掛け合う梓たち。



なんで海にいるかと言うと……遡ること終業式の日―……。



校長のムダに長い話を聞いてその日も生徒会室でだらけていた。



「あっつーい」



「アイス食べたい」



「水浴びてー」



『クーラーほしい』



「涼しいー」



「あっ、真士だけ扇風機ずるーいー」



扇風機の前で生き生きする真士先輩。



パタパタうちわで扇ぐ宙先輩。



窓に寄りかかる麻理菜。


椅子に座りだらーんとするあたしと梓。