「つーかアイツ……」



何も聞きたくないよ!!



―……ガラガラ。



「麻理菜おかえり。ちょう……『心奈……先に帰るね。お疲れ様でした。』



心奈の言葉を遮った。



涙をこらえて懸命に笑ってみせた。



頭を下げ、生徒会室を走って出た。



宙先輩の顔見なかった。


見れなかった……。



見たら涙が零れそうだったから。




心奈驚いてたな。



もう我慢しなくて良いよね……?



『……うっ……ひろ……せん……ぱい……ひっく……』



壁に寄りかかりながら座り込んだ。



廊下は誰もいなくてあたしのすすり泣く音しか聞こえなかった。