「それに先輩選抜リレー出るんですから体力使っちゃダメですよ!」 『これだけで疲れるわけねーだろ』 男を抱えるわけじゃあるまいし。 「で、でも……」 『そんなに俺がイヤなわけ?』 「ち、違います!!ただ迷惑じゃないかなって……」 麻理菜が俯いた。 『迷惑とかそーゆうのは考えなくていいから。俺はやりたいからやってるだけ』 「……本当ですか?」 ゆっくり顔をあげた。 『嘘ついてどうするんだよ』 「えへへ」と言って笑った。