乙女ときどき予知者




「大丈夫です!」


笑って先に歩き始めた。


そう言いながらも足を庇いつつ歩いてるように見える。



全然大丈夫じゃねーじゃん。



『これから救護テント行くぞ』



「えっ?」



俺はまた麻理菜を抱き抱えた。



「先輩!?大丈夫ですって!!自分で歩けますから」


足をバタバタさせてる。



『暴れんな!お前が歩くよりよっぽど早いしそのペースで歩いてると日が暮れるぞ?』



「そんなに遅くないです!」