乙女ときどき予知者




また読まれた……!?


『お前こえーよ』


「あっ、始まった!」


「こっち来た。先生か宙かな?」



めんどくせー……。


「麻理!」



―……ドテッ。



「麻理菜チャン!?」



『大丈夫か?』



「麻理?」



梓が近づくと麻理菜は紙を出した。



「宙出番だよ。"生徒会長"だってさ」


「あはは。ドンマイ宙」



まぁコイツだからいっか。


『麻理菜!』


名前を呼ぶとムクッと立ちあがった。


「えへへっ、こんな日に転ぶなんてあたしついてないなぁ」



またムリして笑ってるし。



「わっ!」



麻理菜を抱き抱えた。


「先輩っ!!あたし歩けるんで降ろしてください!!」



無理やり降りたがる。



『擦りむいて膝痛いだろうし足首も痛むんだろ?』


俺は小声で言った。


さっき倒れたとき何気に足捻ったっぽそうだったからな。