乙女ときどき予知者




あたしも懸命にあとを追いかけた。


『宙先輩!!』


どうして止まってくれないの……。


いくら追いかけても景色は真っ暗のまま。



『宙先輩!!止まってください!!』


先輩はピタッと止まった。


『……ハァ……ハァ……ハァ……』


なんで急に止まってくれたんだろう。



先輩はこっちをチラッと振り向いて走って行ってしまった。



『行かないで!!』



―……ガタッ。


『宙先輩!!』


「あ?どうした?」



現実……?