乙女ときどき予知者




「梓はホント、バカだよ」


優しく頭を撫でた。


「ホント学習しねーな」


「てかなんでいるの?」


「歩いてたら遭遇したんだよ。不機嫌そうな真士と」



やっぱそーゆうことか。


『真士先輩どこにいたんですか?』



「えっ、そこ」


指したのは廊下に出てすぐ近くの曲がり角だった。



そんな近くにいたんだ!


じゃあ謝ってくるのを待ってたんだ……。


なんか1つ先輩の方が大人だな。



「帰るか」