乙女ときどき予知者




『麻理菜と帰れば良いのに』


「まぁ一緒にいさせ過ぎるのも良くないと思うよ」


真士先輩がケータイをカチカチ操作する。



「程よい距離が良いのさ」


『おー語りますなー♪』


「心バカにしない?」



『してないですー』



「早く出ないと鍵閉めるぞ?」



真士先輩はもう廊下に出てる。


行動はやっ!



「いーよ閉めても。今日は心と一夜を共にするから♪」



また悪ふざけが始まったな。


『あたしは嫌だ』


真士先輩に殺されそうだし、こんなとこに泊まりたくない。



「えーうそー」



『そんなとこ言ってるとまた先輩怒られるよ』