乙女ときどき予知者




『違う。疲れただけ』


「ふ〜ん。そう」


んだよ。


『その顔』


「別に〜」


うわっ、うぜー顔しやがって。


「授業始めるぞ」



先生が入ってきて二人が自分の席に戻った。



授業始まった途端、斜め前から紙が飛んできた。

ったくアイツは何がしたいんだ。


斜め前の席のやつは梓。


なんでアイツはケータイを使わないんだ。


お互い後ろの方だから使おうと思えば使えなくはない。


"春到来(*´∀`)♪
頑張れよー?"


なにを?


もうすぐ夏だけど?


それに恋愛した覚えないけど?



全く勝手な妄想はやめてほしいもんだ。



俺が恋?


女を好きなれと?


ねーわ……。



"ふざけんな"


先生が見ていない間に梓に紙を投げた。


投げると見事に頭に命中。


紙を拾うときに軽く睨まれた。