乙女ときどき予知者




そのうえ俺に話しかけて来るから余計イライラする。

まぁ顔には出さねーけどな。


そもそも俺が女嫌いになったのは母親のせいだ。


今の義母もキライだ。



―……小学低学年の時。

学校から帰って梓と真士と遊ぶ約束していた。


玄関を開けると男物の靴があったから今日は親父が早く帰ってきてるんだって嬉しくなった。


リビングのドアを勢いよく開けた。


一瞬自分の目を疑った。


なぜなら母親の隣にいたのは


―……知らない男だったから。