乙女ときどき予知者




「ちゃんと練習したから大丈夫だろ」


「そーだ。失敗は成功のもとだよ!」


「梓がまともなこと言ったね」


「あたしはいつだってまともだよ!」


「もし失敗しても会長サンがフォローしてくるさ」

「おーおーフォローはいくらでもしてやるよ」


宙先輩があたしの頭をポンポンとして先に歩き始めた。


あ、頭を……撫でられた……!


『あ、ありがとうございます……』


3人を見るとニヤニヤしてる。

真士先輩にもバレてる……!



「宙のカッコつけー」



梓があたしに抱きついた。


「うるせーな。ほら行くぞ」


「宙が照れたー」


あっ、本当だ……。


照れてる……。


『……可愛い』


やばっ……思わず口に出しちゃった!


恥ずかしい……。


みんながあたしを見てる。