乙女ときどき予知者




「"俺フラれると思ってた。だって宙の方が楽しそうだから"って言ってた。そんなわけない。ずっと真士が好きだったのに。あたしも真士は違う人が好きだと思ってた。宙と真士って普通にカッコイイじゃん?なのにあたしは全然可愛くないから」


「梓は可愛いよ!」


麻理菜が梓に抱きついた。


「二人の方が可愛いじゃん!」


『全然!!二人の方が断然可愛いじゃん』


「心だけには言われたくなーい」


梓が頬っぺたを膨らませて言った。



『なんでよ?』


「だって心奈、美人じゃん」


えっ?


『どこがよ?』



「すべてが」


『は?』


「ぱっちりした目、黒のキレイなストレートの髪、白い肌、身長高いし手足だって長いしいつスカウトされてもおかしくないね!」